鹿島鉄道 駆込み乗車紀行  2007.3.24


関東に居を移すこと15年、いつか乗ろうと思っていた鹿島鉄道。昨年正式に廃止が決まり、
刻々とタイムリミットが迫る中、ようやく乗車の機会が巡ってきました。ローカル私鉄王国の
茨城県でも日立電鉄に続いて、その使命を終えようとする鹿島鉄道を駆込み乗車してきました。


いつの間にか、常磐線にグリーン車が。     石岡発常陸小川行の車内          3ドア車のキハ601型

千葉から2時間。JR石岡駅に着いて跨線橋を渡ると、常陸小川行がすでに待機中。ラス前一週間
という事もあり、車内や沿線には鉄チャンの方々が多い。石岡市内を細かく停まりながら駆け抜けて
田園風景の中をしばらく走ると常陸小川駅に到着。構内は典型的な交換駅。側線はすでに撤去され
駅舎側に在った貨物ホームや通運倉庫も半ば遺跡となっていた。

中間駅の常陸小川駅                 常陸小川駅構内           鉾田行到着 元加越能鉄道キハ431型

常陸小川駅で鉾田行を待っている間に、小雨が降りだした。そして肝心の鉾田行きは上り石岡行が
途中駅で故障したため大幅に遅延するとの事。30分遅れでようやく到着。ほぼ満員の乗客を乗せて
鉾田に向かう。

キハ431型 昭和32年製 車齢50年        終点鉾田駅              折り返し石岡への出発を待つ

列車は小川の田園風景を抜け、途中の小駅をこまめに停車しながら時速40km程度のゆっくりとした
速度で、時に大きく車体を揺らせ、時にエンジン音を車内一杯に響かせて疾走する。桃浦駅付近では
霞ヶ浦のほとりを走りぬける。そしてようやく終点鉾田駅に到着する。

帰りはそのまま折返しの石岡行に乗込み、もと来た鉄路を戻って行く。そしていつもと同じ事を考える。
“普段もこれだけの人が乗ってたら廃止にならず残せたのに…”と。そしてまた同じ答えにたどり着く。
“廃止にならなければ、乗ることもなかった…”。北陸出身のキハ431の効きの良い暖房と床板の油の
香り、そして足元にエンジンの鼓動を感じながら。