白馬岳 登頂記 2000 8 蒼き空・白き大雪渓
2000年すなわち20世紀最後の年、どこか代表的な山に登ってみようという事で、自分の登山歴では初めてとなる雪渓登りで有名な白馬岳(しろうまだけ)を選んだ。そういえば泉主の北アルプス初見参でもあった。
今回は、いつもの会社の先輩S氏の他に、S氏の友人であるK氏が同行することとなった。
8月某日、つまらない仕事を適当に切り上げ、神田で夕食もそこそこに中央道をひた走る。日付も変わる直前にJR白馬駅前に到着。翌朝の登山口までのタクシーを予約し、駐車場に車を入れてさっさと就寝。
翌朝5:00前に目覚める。あまり良く眠れなかったのは、アスファルトに直置きした薄い銀マットのせいだけではない。朝食を済ませて、タクシーで登山口に向う。すでに猿倉登山口には老若男女の人だかり。登山届を出すにも一苦労である。今回は雪渓を登りそのまま白馬山頂をとったあとは、一気に白馬大池の幕営場まで降りる計画を立てていた。そのためアイゼンからテントまでのフル装備登山である。
そしていよいよ白馬大雪渓への一歩を踏み出した。
1時間程林道を登りつめ大雪渓を一望する白馬尻小屋に到着。周りは人があふれ返っている。給水もそこそこに大雪渓を目指して出発。この時点ではまだ自分的には余裕があったのだが大雪渓への登山道が次第に渋滞をはじめた。下からは登山者の列がずーッと途切れる事無く山頂に向って伸びている。
雪渓の中腹に差し掛かった頃自分のペースを乱された上に、足下は雪渓の冷気、頭上は真夏の太陽、重装備に睡眠不足が重なって完全にアップアップとなってしまった。ようやく渋滞を抜けて雪渓のサミットに辿り着いた頃は、半分高山病状態であった。
足元の雪渓の冷気が雲になって山頂のほうにどんどん上昇してくる。3人の中で初参加のK氏が一番元気だったのには驚いたが、このペースではとても白馬大池には到着出来ないと判断、村営頂上宿舎に1泊を決めた。山小屋は広く綺麗なところだった。
ぐっすりと睡眠をとって、翌朝早くようやく頂上アタックの開始となった。既に山頂にむかって登山者の列が出来ていた。15分ほどで遂に山頂に到達。標高2932mからの朝もやに煙る雄大なパノラマを堪能する。遠く南アルプスの峰々や噴煙を上げる焼岳も望むことが出来た。記念撮影もそこそこに下山を開始する。
小蓮華の峰伝いに白馬大池まで一気に縦走する。途中、ハイマツやコケモモが茂っておりライチョウが今にも出てきそうな気持のいい尾根道を2時間程歩くと、当初の目的地、白馬大池がその青い水面を現す。30分ほど休憩をとった後、栂池自然園を目指して出発。池のほとりの道を石飛の連続で越え、白馬乗鞍岳の雪田を恐る恐る渡り、一気に600mの標高差を下っていった。途中、安山岩の巨石の上で休憩をとるが既に両足は限界に近い状態であった。足を引きずるようにして昼頃ようやく栂池自然園のリフトにたどり着いた。
翌日、会社の階段を牛歩で昇る泉主がいたのでありました。